寝たままゴロゴロ体操

要介護状態になってしまう原因となる疾患の中で、メタボとの関連性が高い脳血管障害の占める割合は、約25%といわれています。

これに対し、骨折、転倒、関節痛など骨、関節、筋肉、腱などの運動器(ロコモティブ)に障害を起こし、自力歩行できなくなったり、動けなくなったりすることにより、介護のお世話になってしまうひとの割合も約25%ほど存在します。

高齢になるに従い、体力が低下することは、仕方のないことですが、足腰の障害を予防する、上手な体の使い方や、自分で手入れをすする方法を知り、それをらを実践する良い生活習慣を身につけ、一生健康な足腰を保ち高齢になっても自分の身の回りのことを自分で行うことが出来れば、あなたにとっても良いことですし、社会にとっても、社会保障費削減につながり、税金を節約できるので良いことといえます。

厚生労働省の旗振りのもと、2013年4月から始まった「健康日本21(第2次)」の中でもロコモティブシンロローム(運動器症候群)の認知度を高め、足腰に痛みを持つ高齢者を減少させることが努力目標として盛り込まれました。

心身ともに健康で、元気でいることは、それ自体が、立派な社会貢献といえます。
ここでは、寝たままゴロゴロすることで体の使い方を上達させ、体の手入れにもなるような、簡単で習慣化しやすい体操をご紹介します。よかったら、夜の就寝前や朝の起床後に5分程行ってみてください。

膝と腰を左右にひねる体操

●仰向けになって腰を左右に捻る運動

足を壁につけ、仰向けになって寝ます。足を床につけた状態でも行うことができますが、足を床につけた姿勢で行ったほうが腰に負担がかからず、動かしやすいので、
この姿勢で始めるのがおススメです。

足を床につけて行う場合、膝を左右に倒すのでなく、足踏みをするイメージで行うと上手に腰をホグすことが出来ます。

膝と骨盤の開閉運動

●仰向けになって膝を開閉する運動

① 壁に足をつけて仰向けに寝ます。
② 膝を開いたり、閉じたりすることで足腰をほぐしていきます。

※ 一生懸命、脚を動かそうとすると知らず知らず力が入ってしまって、
 上手に動かすことは出来ません。

脳からの、動かそうとする信号にフォーカスするのではなく、
「どこに余計な力が入っているか?」や「動かしている脚の重さ、」 
「カラダがほぐれてくる気持ちよさ」などカラダから脳へ送られてくる信号に意識を向けてみると意外とリラックスした状態を作り出せます。アタマで考えるのではなく、感じることが柔らかく動くコツのような気がします。

  

手足をゆする体操

●仰向けの状態で手足を揺する運動

①仰向けになった状態で片方の膝を抱えます。力を入れて膝を胸に引きつけるのではなく、
両腕で膝にぶら下がる感じで、全身の力を抜きリラックスします。

②そのリラックスした状態を維持したまま、膝から下を軽く上下に振り、その振動で生ま
る全身の揺れを感じます。しばらく繰り返したら左右のの脚を変えて、行います。

③少し、腕に力が入って腕が疲れていませんか?体の前で前後に小さな(直径10センチ弱
の)円をクルクルと描くような動きを、腕全体(特に手首)の力を抜いて行い腕の疲れを
ホグしていきます。

④腕がホグれ、その腕の動きが体になじんできたら両足も腕にあわせてブラブラと揺すり
ます。この時、腰に痛みやハリを感じる場合は、④の体操には進まないでください。

カラダは、必ず変化してくれますので、あせらず、根気よくトレーニングを続けてください。

継続は力なり!ローマは1日にしてならずです!!

金魚運動・トカゲ運動

●うつぶせ金魚運動

1.うつぶせになって寝ます。両手は頭の少しうえに肘を軽く
曲げた状態で置きます。

顔は左右向きやすい方へ向けます。2.その姿勢で、足踏みをする感じで
足をうごかしましょう。

腰を左右に揺すり、ほぐしていきます。顔の向きをときどき左右変えて
何度か繰り返します。

●うつぶせトカゲ運動

3.顔を向けている方の股関節を屈曲、外転させ、その状態で、金魚運動と同じように、
腰を左右に揺すり股関節や腰をほぐしていきます。

4.顔の向きと、屈曲、外転して引き上げる足を左右入れ替えて、何度か繰り返します。

動画を撮影してみたところ思った以上にちょっと怪しい動きなので紹介しようか
どうしようか躊躇した体操なのですが・・・。

・身体のコリや張りをほぐす・体幹のインナーマッスル強化に大変効果的ですので
ぜひ一度お試しくださいね。

脚のワイパー運動

●ワイパー運動(開閉)

・うつ伏せの状態で両膝を90度くらい
 屈曲させます。

・膝から下を開いたり、閉じたりすることで
 股関節をほぐします。

●おしりたたき

・うつ伏せの状態で膝を屈曲し
 踵をおしりにたたきつける様な動きで
 股関節や太ももの前面をほぐします。

●ワイパー運動(両腿)

・両腿をくっつけた状態でうつ伏せになり、

・両膝を90度くらい屈曲させます。

・下腿を左右に倒すことで、股関節、骨盤
 背骨まわりの筋肉をほぐします。