オフィスでできる体操

デスクワークの場合、首を前に突き出し、猫背の姿勢で
作業することか、どうしても多くなります。

成人の頭の重さは、約4キロあり、首を前に突き出し、猫背の姿勢でいると、
胸などの身体前面のの筋肉は常に縮んでいるけど力は抜けている状態に、
背中や首の後ろ側の筋肉は、常に引張られて緊張している状態になるために、

この姿勢を長時間続けていることは、少し重たい荷物を長時間同じ姿勢で
持ち続けていると、腕がパンパンに張ってくるのと同じように、
背中や首そしてそれらを下から支えている腰の筋肉がパンパンに張ってきます。

いつも同じ姿勢で筋肉か緊張していると、
筋膜を構成しているコラーゲンの配列が乱れてしまったり、
筋膜同士が癒着することによって体の柔軟性が失われてしまいます。

その状態に、加齢による筋力の低下が加わることで
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を発症する
リスクも高まっていきます。

ここでは、首や背中、腰などの筋肉と密接な関係にある
骨盤や肩甲骨を中心に、固まった筋肉を動かすことで
肩こりや腰痛を予防し、身体を運動機能を高める効果が
期待できる体操をご紹介します。

肩回し体操

全身の余計な力を抜くことを心掛け、
椅子に浅く腰かけます

肘を曲げて、
両手を肩の付け根に近づけた状態で
肩を前後に回していきます。

背中や肩甲骨、胸や鎖骨が動いていることを感じながら
最初はゆっくりと、小さく動かし
徐々に、だんだん早く、大きく動かすことで、
肩周りだけでなく背中や胸の筋肉もほぐしていきます。 

背中や胸の動きが良くなってきたら
肩の前回しをしながら骨盤を前に傾け,
上半身を前に倒し、胸はひろげ、背中の肩甲骨を寄せたり、

反対に、肩の後ろ回しをしながら骨盤を後ろに傾け、
上半身を後ろに倒し、肩甲骨をひろげる動きを繰り返すことで
上半身の全体を前後に、連動させながら動かします。

☆この体操のポイント☆

①上体を前後に倒したときも、目線は上下させずに
常に真直ぐ前方に向けるようにしましょう。

②背中や腰、胸やお腹に余計な力が入らないように
全身でバランスを取りながら、体を前後に倒しましょう。

③骨盤と肩甲骨の連動を意識して行ってみましょう。

骨盤ころがし体操

腰に手を当て、椅子に浅く腰かけ骨盤を小刻みに左右に揺すり
全身をリラックスさせます。

①全身がほぐれてきたら、骨盤と椅子の接触面を覗き込むような
イメージで目線を下に向け、カラダを丸めてゆきながら骨盤を
後ろに転がし、背中や腰を伸ばします。

②次に、目線を左に移しながら、骨盤を左側に転がし、カラダを
左に傾けて左の脇腹を伸ばします。

③次に、目線を前に戻しながら、左の骨盤を前に転がし、
丸まっていたカラダを、伸ばしてゆきます。

④次に、目線を前に向けたまま、骨盤を右に転がして、
左に傾いていたカラダを元に戻し、最初の姿勢に戻ります。

⑤カラダを傾ける方向を左右交互に入れ替えながら
②~④の動きを何度か繰り返します。

※前後左右の運動を交互に行うことによって、
凝り固まった背中や腰の筋肉をほぐすことが出来るので
デスクワークの合間などに是非やってみてください!!

バタ足体操

① 手を肩幅に開き、椅子の座面につきます。
このとき、肘を完全に伸ばしきるのではなく、
ほんの少しだけ曲げて、ゆとりを持たせると
余計な力が入らずリラックスしやすくなります。

② 水泳のバタ足のようなイメージで小さく
膝や股関節の曲げ伸ばしを左右交互に行います。
小刻みに足をゆすることで生まれる振動で
腰から背中にかけてをほぐしていきます。

始めは、ゆっくりと歩いているようなテンポで行い
徐々に早くゆするようにすると力が抜けやすく、
上手に身体をほぐすことが出来ます。

③ 背中や、腰が十分にほぐれてきたら
ゆっくりと頭を持ち上げて、顔を前を向けたり
ゆっくりと頭を下げて、下を覗きこんだりして、

背中や腰を丸めたり伸ばしたりします。
この動きも、最初は小さく行い、身体がホグれてくるのを
感じながら(様子をみながら)徐々に大きくしていきます。

このときも、腕や肩に余計な力が入らないように
気をつけましょう。

※ 脚と背中や腰などの体幹部の運動を同時に行うことで
全身の筋肉を効率よくほぐすことが出来る体操です。
椅子ではなく、テーブルに手をついて行うことも出来るので
デスクワークや家事の合間に是非やってみてください。

肩に痛みが出ない範囲で、
以下の動画のように肩をストレッチしながら
行っても効果的です。

シッティングツイストウォーク

全身の余計な力を抜くことを意識しながら、

椅子に浅く腰掛け、胸の前で手を合わせます。

(パターン①)

右の手のひらで、左の手のひらを軽く押しながら

身体を左側に捻っていきます。

身体を左側に捻りながら、右膝を少し持ち上げ、

その持ち上げた膝をおろす反動(重さ)と

上半身のたわみを利用して、左側に捻られた身体を

今度は、右側に捻りながら、左膝を持ち上げます。

この動きを、左右を入れ替えてくりかえします。

(パターン②)

右の手のひらで、左の手のひらを軽く押しながら

身体を左側に捻ってゆき左膝を少し持ち上げます。

捻られた上半身たわみを利用して、

今度は、身体を右側に捻りながら右膝を持ち上げます。

この動きを、左右を入れ替えてくりかえします。

☆この体操のポイント☆

① 身体を捻ったときも、目線を上下させずに
  できるだけ前や後ろに傾かないようにしましょう。

② 身体を捻ることで生まれるたわみ(はずみ)と
  持ち上げた膝を落とすことで生まれる力を利用して、
  リズミカルに動きを繰り返しましょう。